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初回から号泣必至…NHKドラマ『宙わたる教室』が他の学園ものと一線を画すワケ。第1話考察レビュー

窪田正孝主演のNHKドラマ『宙わたる教室』が10月8日(火)より放送開始した。実話に着想を得て生まれた小説を実写化した本作は、さまざまな事情を抱えた生徒たちが集まる定時制高校に、謎めいた理科教師の藤竹が赴任してくる。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

これまでの学園ものとは一線を画する『宙わたる教室』

『宙わたる教室』 第1話 ©NHK
『宙わたる教室』 第1話 ©NHK

 定時制高校は、何らかの理由によって全日制の高校に通えなかった人たちのための場所であるという程度の知識しかなく、正直言ってそれ以上のイメージを抱けるほどの情報を持ち合わせていなかった。

 NHKで毎週火曜日にはじまった『宙わたる教室』は、大阪府にある定時制高校の科学部から着想を得た同名小説を原作としたドラマだ。通っている生徒たちは不良だったりフィリピン人だったり起立性障害を抱えていたりと、年齢も境遇も様々。

 本作は、彼らと、将来を嘱望されていた惑星科学の研究者でありながら「やりたい実験がある」と、突如定時制高校に赴任してきた藤竹との交流を描く。

 第1話でフォーカスされたのは、2年生の柳田岳人(小林虎之介)。読み書きが苦手だった岳人は中学から不登校になったが、負のスパイラルから抜け出すべく東新宿定時制高校へ。1年生のときは真面目に通っていたものの、2年生になりやる気を失い、退学を考えるようになっていた。

 藤竹(窪田正孝)は、岳人の答案用紙を見て興味を示す。計算問題は複雑な連立方程式であっても全問正解。しかも途中式すら書かず、いきなり答えを書いてある。なのに、文章問題になるとすべて白紙。

 このことについて問われた岳人は、「文章を読むのが疲れる」「意味が入ってこない」とこぼした。提出しようとした退学届も、どこに自分の名前を書くのかわからない。一方で、藤竹が口頭で出した食塩水の濃度を問う問題にはすらすらと答えられる。

 この様子を見ていた藤竹は、彼がディスレクシアという学習障害である可能性を伝える。つまり、文字の読み書きに限定した困難が生じているということ。この障害の存在が明らかになったのは最近で、親や教師、本人も気付かずに大人になるケースが多かった、と藤竹は続ける。

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