脚本の技が光る…20年以上変わらない魅力とは?『相棒 season23』考察レビュー。加藤清史郎“創”に抱く期待と心配
text by Naoki
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ” が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第2話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:Naoki】
1995年生まれのエンタメ企業勤務。ドラマ、漫画、ゲームなどサブカルをこよなく愛するオタクライター。自身でも作品ファンを集めたオフ会を開いたり積極的にファンコミュニティを拡大させている。記事は知らない人には分かりやすく、知ってる人にはより楽しめるを信条に活動中。
変わらぬ良さと変わりゆく良さ
亀山薫「俺は杉下右京という人を知っている」
杉下右京「正義は一つだと思いますよ。信じていたものを見失ってしまいそうな瞬間は誰にもあります。そんな時の為に“相棒”がいるんじゃありませんか?」
コンビ結成から10年目の美しき“相棒”がそこにはあった。『相棒season23』第2話「警察官A」後編は変わらぬ良さと変わりゆく良さ、そして事件を通して変わらぬ悪さと変わりゆく悪さ、両面が描かれていた。
まず右京(水谷豊)と亀山(寺脇康文)のコンビの信頼関係が感慨深い。犯人の痕跡を追う中で閉じ込められた亀山と高田創(加藤清史郎)。必死に脱出を考える創だが、亀山は右京が必ず救いに来ると信じて命懸けで犯人の痕跡を見つけ出す。そして右京は亀山の期待に応えるように颯爽と登場し彼等を救うのである。
S4「監禁」S7「レベル4」 他にも様々な場面で亀山は幾度となく右京に救われてきた…。だからこそ、右京は必ず自分達を助けてくれるという説得力が半端ではない。
この変わらない結束は、右京の“相棒”になりたがっていた高田創でもとてもじゃないが敵わない。