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「絶望感が素晴らしい」かもめんたる・岩崎う大が愛する映画(4)ハラハラしたい時におすすめの作品とは?

text by ZAKKY

各界で活躍する著名人に「人生に影響を与えた映画」をセレクトしてもらい、その魅力を語っていただくインタビュー企画。今回登場するのは、お笑いコンビ・かもめんたるの、岩崎う大さん。『劇団かもめんたる』の主催者でもあり、脚本家・放送作家としての顔も持つ、う大氏が、ゆったりと至極の映画について語る。(取材・文/ZAKKY)

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『殺人の追憶』(2003)

かもめんたる・う大
写真Wakaco

―――韓国映画の大決作です。わざわざ、2時間を割いて映画を見たいって思う衝動があった時に観れば、スカッとさせてくれるサスペンス映画です。

『うわ、どうなんだこれ? どうすんだよ!』という事件が解決したりと、ハラハラしたい時に観ることをお薦めします。結構疲れてる時に、辛いもの食べたい感じに近いかもしれないです(笑)

フィクションの中だからこそのバイオレンス要素を楽しみたい人には、是非。

ーーーバイオレンス描写を観て、デトックスされる感覚ですかね?

「そうですね、何て言うか湿度感が本当にリアルで怖いんですよ。 例えば、ハリウッド映画だったら、カーチェイスになる場面を、主人公走って追いかけるんですね。

で、いざ捕まえられると思ったら、炭鉱の作業場みたいなところに紛れ込んで、人がいっぱいになり、なんだかわからない状態になってしまう。

ハリウッド映画に対する皮肉とまではいかないけど、走って追いかけるという派手でないのですが、逃げ切られた時の絶望感というのは、本当に素晴らしいシーンです。

また、『スタンド・バイ・ミー』とは逆で、アメリカの遠い憧れとまた違う、韓国という日本に近い国に注目してほしいんです。距離感は遠くないが、全くの異国。

だから、もしかしたら『ああ、韓国の文化って、こんな感じなんだ』という韓国人が感じる以上のリアリティを、勝手に日本人である僕らは感じるんじゃないかともと思うんですよね。

例えば、子供とお父さんとの関係などが、日本と結構違うんですよね。お父さんに敬語を使って、お父さんが絶対的な存在みたいな感じとか。近距離だけど、異文化な韓国映画は、色んな意味で面白いですよね」

(取材・文/ZAKKY)

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【了】

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