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工藤阿須加”雉谷”のセリフに共感しかない…今回、”鷹野”が生んだ奇跡とは? ドラマ『無能の鷹』第4話考察レビュー

text by まっつ

菜々緒主演のドラマ『無能の鷹』(テレビ朝日系)が放送中。はんざき朝未の大人気コミックスを原作とした本作は、超有能そうに見える主人公・鷹野ツメ子が実は実は全く仕事ができないという、超脱力系お仕事コメディ。今回は、第4話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:まっつ】

1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。

隠れた「仕事が出来る」タイプ

『無能の鷹』第4話 ©テレビ朝日
『無能の鷹』第4話 ©テレビ朝日

 学生の時、「仕事ができる」ってどういうことかと一度は考えたことがあるのではないのだろうか。

 営業として次々と契約を勝ち取ってくるのも優秀な営業マンだし、上に立って部下に的確な指示を送ることができるのも立派なリーダータイプだ。だが、社会に出る前まであまり想像することができなかった「仕事ができる」タイプこそ『無能の鷹』(テレビ朝日系)の雉谷(工藤阿須加)だろう。

 雉谷は「会社でさまざまな地雷を踏まない」ために全力を尽くしている。

 取引先に応じて好青年からチャラ男まであらゆるパターンのキャラクターを使い分け、面倒な役回りを任されそうになれば巧みな誘導により、優しすぎて損ばかりの鳩山(井浦新)に押し付ける。一見嫌な人間とも感じるが、社会人として学ぶべき点は少なくない。

 雉谷いわく上司が一番怒るのが「俺、聞いていないんだけど」だ。人は大人になっても見栄やプライドを重視することが往々にしてあり、自分の知らないところで何かが進んでいた時、軽んじられたと感じて怒りへと転化する。

 だからこそ、社会人は「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」を最初に教わるわけだが、雉谷は今もその基本を忘れていない。関係ないと思う事案でも上司に対してメールのCCを入れ、リスクヘッジを怠っていないのだ。

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