望月歩“虎之介”の優しさが泣ける…そんな彼を叱咤した愛莉(見上愛)の真意は? ドラマ『マイダイアリー』第2話考察レビュー
text by 西田梨紗
毎週日曜夜10時より放送中のドラマ『マイダイアリー』。本作は、清原果耶が演じる、社会人になった主人公・恩村優希が、大学時代を振り返り、何気ない日常や仲間との繋がりをノスタルジックに紡いでいくヒューマンドラマ。さっそく、第2話のレビューをお届けする。(文・西田梨紗)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
【著者プロフィール:西田梨紗】
アメリカ文学を研究。文学研究をきっかけに、連ドラや大河ドラマの考察記事を執筆している。社会派ドラマの考察が得意。物心ついた頃から天海祐希さんと黒木瞳さんのファン。
純粋すぎるがゆえの生きづらさ
多少のズル賢さや図々しさを持ち合わせている方が、社会で生きやすいといわれることは少なくないように思う。『マイダイアリー』(ABCテレビ・テレビ朝日系列)2話では心優しく、純粋すぎるがゆえの生きづらさがテーマになっていた。
虎之介(望月歩)は、バイト先のファミレスでいつも食事をしている社会人の女性・美鈴(是永瞳)のことがいつからか気になるようになる。彼は美鈴の指のささくれに心痛めていた。
ある雨が降る夜。虎之介は、ファミレスの前でうずくまっている彼女を見かけた。虎之介は美鈴に「俺が個人的に差してるだけなんで…気にしないでください」と伝え、彼女を傘で雨から守り、そのまま自宅に送りとどける。
虎之介は美鈴が部屋に入るとき、かすかな声で「助けて」と、つぶやいたのを聞き、彼女の家に入ることを決める。彼は美鈴の部屋の散らかりように驚きつつも、自分は暇だからと片づけてあげる。
「部屋の状態は心の状態を表す」といわれることは多いが、散らかった部屋の状態は、美鈴の心の乱れを表しているように思える。虎之介は散らかった部屋を美鈴の心と重ね合わせ、放っておけなかったのかもしれない。