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もし『君の名は。』が実写化されたら? 妄想キャスト予想(1)新海誠の代表作、主役2人にふさわしい俳優は?

新海誠監督作品『秒速5センチメートル』が、松村北斗主演で実写映画化されることが発表され、好意的な意見が多く見受けられた。やはり世界観を作り上げるキャスト陣が肝となるアニメ映画の実写化。今回は『すずめの戸締り』『言の葉の庭』『天気の子』『君の名は。』の主人公とヒロインの実写キャストを考えてみた。(文・ふくだりょうこ)

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『君の名は。』(2016)

瀧:奥平大兼 / 三葉:原菜乃華

奥平大兼&原菜乃華
奥平大兼【写真:インスタグラムのスクリーンショット】原菜乃華【Getty Images】

【作品内容】

 東京で暮らす少年・瀧と飛騨地方の山深い田舎町で暮らす少女・三葉の体が入れ替わるという不思議な現象と、1200年ぶりに地球に接近する「ティアマト彗星」をめぐる出来事が描かれる。

【注目ポイント】

 2016年に公開されるや、250億円以上もの興行収入を記録した『君の名は。』は、新海誠を国民的アニメーション作家の地位に押し上げた、記念碑的な作品だと言って過言ではないだろう。

 そんな同作のテーマは「入れ替わり」である。最初は本人たちに入れ替わった記憶はほとんどなかったが、周囲の様子から度々入れ替わっていることを自覚していくサマがリアルだ。

 入れ替わりを重ねていくうちに、互いに対して愛着が湧いていく過程が丹念に描かれている。しかし、後半からは「ティアマト彗星」をめぐる、スケールの大きな展開になっていく。

 神木隆之介が声優を担当した瀧は、いわゆる普通の男子高校生だが、後半にかけて三葉との繋がりを見つけるために奮闘する。そんな瀧のキャラクターは「ひたむき」あるいは「誠実」という言葉がピッタリ合う。

 実直な高校生・瀧役は、奥平大兼がベストマッチではなかろうか。映画『君は放課後インソムニア』(2023)や映画『PLAY!〜勝つとか負けるはどーでもよくて~』(2024)で演じた、等身大の高校生役は記憶に新しい。

 当たり前だが、誰だって笑顔の裏にはいろんな本音を抱えている。誰にも言えない秘密、淡い恋心。そんな隠しきれない思いをほのかに匂わせる芝居が奥平は抜群に上手い。

 もし実写版『君の名は。』で主役を演じることになれば、彼の新たな代表作になること請け合いだろう。

 一方、巫女という役割を持ちつつ、田舎町から飛び出したい!という願望を抱えている三葉は、悩みをハツラツとした明るさで覆い隠そうと励むも、隠せていない…器用さと不器用さを併せ持つヒロインだ。振り幅のある演技に定評のある原菜乃華が実写版ヒロインを演じれば、繊細な感情の揺れをしっかりと表現してくれるだろう。

 周知のとおり、原は『すずめの戸締り』で鈴芽の声を担当しており、新海誠作品との親和性は証明済み。両者の芝居が噛み合えば、『君の名は。』の実写版は、オリジナルに匹敵する名作になるかもしれない。

(文・ふくだりょうこ)

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【了】

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