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やはり『無能の鷹』は今期を代表するドラマ…思わず笑った井浦新”鳩山”の回想シーンとは? 第5話考察レビュー

text by まっつ

菜々緒主演のドラマ『無能の鷹』(テレビ朝日系)が放送中。はんざき朝未の大人気コミックスを原作とした本作は、超有能そうに見える主人公・鷹野ツメ子が実は実は全く仕事ができないという、超脱力系お仕事コメディ。今回は、第5話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:まっつ】

1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。

なりたくなかった人間になってない?

『無能の鷹』第5話 ©テレビ朝日
『無能の鷹』第5話 ©テレビ朝日

「誰でも歳は取る。誰だって老害になる可能性はある」

『無能の鷹』(テレビ朝日系)で鳩山(井浦新)はそう優しく指摘する。8日に放送された第5話は、自分が若い頃になりたくない人間になってしまっていないか見つめ直すことができる、チェックシートのような回となっていた。

 今回、フォーカスされたのは部長の朱雀(高橋克実)。「ありがとう」と「ごめん」が言えず、昔話からの自慢話で部下を困らせる。若者との感覚のギャップを埋める気もなく、肩書と地位こそが、その人が生きてきた証だと信じている。

 そんな老害であれば、周囲からも疎まれているのも自明の理。ただ、周りからの印象も客観的に把握できていないからこそ、老害への道を突き進んできた。たまたま、鵜飼(さとうほなみ)らが自分のことを「完全なる老害」と話しているのを聞いて愕然とするのだった。

 ここまでステレオタイプの老害はなかなかお目にかかれないかもしれないが、朱雀部長が全くの“想像上の生き物”だと決めつけることはできない。歳を取るにつれて「ありがとう」が自然と出にくくなるのは事実だし、自分と一回りも年齢が違えば昔話もしたくなる。

 ただ、ここが老害になるかどうかの分かれ道。自分が若い頃、どういう人間になりたかったか、逆にどういう上司になりたくなかったかを思い出すことが必要になる。

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