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実は最悪の結末だった…評判悪すぎてラストが変わった名作映画(4)脚本が雑すぎ…イチャモンが最高の展開を生む

text by 編集部

映画製作ではしばしば、スタジオの影響や、プレビュー上映の観客の反応などから脚本がリライトされ、映画監督のビジョンが大幅に変更することがしばしばある。とりわけ、結末のリライトは、物語が思いもよらない方向へと変えてしまう場合もある。今回はScreen Rantを参考に、元々のストーリーとは異なる”消えたストーリーライン”を紹介しよう。

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雑過ぎる脚本に20世紀フォックスが抵抗

『スピード』(1994)

キアヌ・リーブス
キアヌリーブスGetty Images

上映時間:116分
監督:ヤン・デ・ボン
脚本:グレアム・ヨスト
キャスト:キアヌ・リーブス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック、ジェフ・ダニエルズ

【作品内容】

とある路線バスに、走行速度が時速50マイルを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられた。犯人は、オフィスビルのエレベーターに仕掛けた爆弾をSWAT隊員ジャック・トラヴェンに解除されたことを口実に身代金を要求する。バスの速度が一度でも時速50マイル(約80Km)を下回ると爆発する危険な爆弾を止めるためにジャックはバスに飛び乗るが―。

【注目ポイント】

本作の注目ポイントは、なんといってもバスの速度を一定以上に保ち爆発を防ごうと奮闘するジャックの姿だろう。

当初の設定では、バスの最低速度は時速20マイル(約32km)だったが、後にドラマ性をより高めるため、時速50マイルに修正。物語も、元々バスの人質の救出成功で終了する予定だったが、より波乱に満ちたものに変更された。

なお、監督のヤン・デ・ボンは、バスの人質救出をメインとしたで脚本を好んだが、20世紀フォックスはそれに抵抗。全編の内容をバスのみに絞った映画作品は上手くいかないと考え、アクションシーンの追加を要求したという。

そこで脚本家のグレアム・ヨストは、スタジオ側の要望に応え、爆弾付きのエレベーターに十数人が閉じ込められるというスリリングな事件を冒頭に追加。さらに、ジャックと爆弾魔の激しい追走劇と、人質救出後に身代金を持って逃亡を図る爆弾魔とジャックの地下鉄での追走劇を追加し、より手に汗握る結末に修正したという。

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