Netflix『さよならのつづき』が今年を締めくくるにふさわしい傑作になったワケ。地上波ドラマにはない魅力とは? 解説
text by 小林久乃
有村架純が主演を務めるNetflixドラマ『さよならのつづき』(全8話)の配信がスタートした。共演は坂口健太郎、生田斗真。脚本は、これまで数々の名作ドラマを手がけてきた岡田惠和。事故で恋人を失ったヒロインと、その恋人に命を救われた男の運命を描く本作の見どころを解説する。(文・小林久乃)
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【著者プロフィール:小林久乃】
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。最新情報は こちら
“さよなら”から始まる物語
2024年のNetflixシリーズを締めくくる、ドラマ『さよならのつづき』の配信が始まった。主演は有村架純と坂口健太郎。オリジナル脚本を手掛けたのは、岡田惠和。あらすじはこうだ。
北海道のコーヒー製造会社で働く、菅原さえ子(有村架純)。プロポーズを受けたその日に最愛の恋人を交通事故で亡くすという事態に…。そう、この物語は“さよなら”から始まる。恋人のことを思いながら生活している最中、出会った大学職員の成瀬和正(坂口健太郎)に何か縁を感じる。お互いに事情を探るうちに、成瀬が恋人の心臓を移植された人物であると知る。
終始、登場人物が小さな悲しさを抱えているような、切ないラブストーリーだ。全8話で見逃して欲しくない、見どころを紹介していこう。