残虐なスプラッター描写が魅力の「拷問エンターテインメント」
『ホステル』(2006)
監督:イーライ・ロス
脚本:イーライ・ロス
キャスト:ジェイ・ヘルナンデス、デレク・リチャードソン、エイゾール・グジョンソン
【作品内容】
アムステルダム。アメリカから来た大学生のパクストン(ジェイ・ヘルナンデス)とジョッシュ(デレク・リチャードソン)は、バックパッカーをしながらヨーロッパの各地を訪れていた。
途中、フランスでアイスランド人のオリー(エイゾール・グジョンソン)が加わってからは、彼らの暴走は加速。淫蕩三昧の日々を送る。
しかし、ある朝、ホテルに泊まっていたオリーが忽然と失踪。パクストンとジョッシュは彼を探しに街を歩くが…。
【注目ポイント】
本作は、東欧を訪れた若者3人の不条理を描いたスプラッター映画。監督はアメリカのホラー映画監督イーライ・ロスで、主演をジェイ・ヘルナンデスが務める。
本作の最大のポイントは、痛々しい拷問シーンだ。「電動ドリルで身体中に穴を開ける」、「ペンチで足の指を切り落とす」、「アキレス腱を切断する」、「バーナーで顔を炙り、飛び出した目玉を切断する」など、ホラー映画好きでも目を背けたくなるシーンの連続で、実際、公開当時は失神者や嘔吐者が続出したと言われている。
そして、これに拍車をかけるのが、登場人物たちの悲鳴だ。複数の拷問部屋が並ぶ施設。その中から、主人公たちの阿鼻叫喚が間断なく流れてくるのだ。拷問者が、悲鳴を聞きながら悦に入っているシーンには、吐き気を感じること間違いないだろう。
視覚・聴覚双方から観客をいたぶる本作は、鑑賞すること自体が拷問だといっても過言ではない。