『呪術廻戦』の象徴ともいえる最強の男
五条悟(ごじょう さとる)
演じるなら、この人!
~岡田将生~
『呪術廻戦』の象徴ともいえる五条悟。五条が言った「僕、最強だから」のセリフ通り、術師としての才能は常軌を逸しており、彼が生まれたことで呪霊の力が増し、世界の均衡が変わったと言われるほどだ。
最強の術師であるのに、すぐにふざけた言動をとるため掴みどころがなく、いつも目隠しをしているが外すと美形というキャラクターがファンの心を掴み、2024年に行われた第4回キャラクター人気投票では、主人公・虎杖悠仁を抑えて、堂々の1位を獲得した。
そんな人気キャラを担う俳優は相当なプレッシャーだろう。ここでは原作ファンの想像を超える「五条悟の新しい解釈」を提示してくれるのではないか? という期待を込めて、岡田将生をコンバートしたい。
岡田の充実したキャリアを振り返った時、五条悟にハマるのではないか、と思わせてくれる作品としてドラマ『リーガル・ハイ』(フジテレビ系、2012)が挙げられる。この作品で岡田は、主人公・古美門研介(堺雅人)と対立する、エリート弁護士・羽生晴樹を演じ、余裕のある芝居で魅了した。
映画『ドライブ・マイ・カー』(2021)で見せた芝居にも言えることだが、岡田には、見えている部分はほんの氷山の一角で、他にも様々な顔を隠し持っているのではないか? と観る者の想像力を刺激する、ミステリアスな役がとてもよく似合う。演出家が岡田将生に期待するのは観客の想像力を刺激することであろうし、ファンが彼に魅了されるのもそうした側面に依るところが大きいだろう。
五条悟というキャラクターの魅力もミステリアスな部分にある。口元から垣間見える余裕の笑みや、目隠しを外す戦闘シーンを岡田が演じるところを想像するだけで胸の高まりが抑えきれない。
映画『ストレイヤーズ・クロニクル』(2015)を例外に、アクション俳優としてのイメージが希薄な岡田だが、もし実写版『呪術廻戦』で五条悟役にコンバートされたなら、俳優としての新境地を切り拓くに違いない。