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ストーリーテラーのタモリが絶賛!
『世にも』史上に燦然と輝く名作

「ズンドコベロンチョ」(1991/主演:草刈正雄)

草刈正雄
草刈正雄【Getty Images】

放送日:1991年4月18日
演出:金澤克次
脚本:北川悦吏子
出演:草刈正雄、田山涼成

【あらすじ】

 俺が知らないことなんてないー。そう豪語するエリートサラリーマン三上修二は、常日頃から自分の知識をひけらかし、社員たちから畏敬の念を集めていた。

 ある日のこと。修二は、会社で「ズンドコベロンチョ」なる耳慣れない言葉を耳にする。知らない言葉の存在に焦った修二はテレビや雑誌で情報を集めるが、意味はおろか言葉すら載っていない。

 そんな中、彼の娘や妻も「ズンドコベロンチョ」の話をしはじめ…。

【注目ポイント】

 2024年12月2日、今年の「新語・流行語大賞」の年間大賞に、人気ドラマ『不適切にもほどがある』(TBS系)の略称「ふてほど」が選ばれたという発表があった。しかし、この発表にSNSの一部が困惑。「知らなかった」「『不適切な報道』の略?」など、多数の声が寄せられる事態に発展した。

 どうやら「流行語」というものは、いつの時代も知らない層には「奇妙な言葉」として聞こえるものらしい。この「ズンドコベロンチョ」も、そんな言葉の一つだろう。

 脚本を務めるのは、『ロングバケーション』(1996、フジテレビ系)『ビューティフルライフ』(2000、フジテレビ系)などで知られる名脚本家、北川悦吏子。主人公の修二を草刈正雄が演じる。

 友人の「知らない言葉が在るってのは怖い」という言葉からヒントを得たという北川。「永遠の美青年」草刈演じる修二が、「ズンドコベロンチョ」に翻弄され、プライドがズタズタにされていく様は、確かにおかしくもあり恐ろしくもある。

 なお、本話は、2015年放送の『25周年記念!秋の2週連続SP 傑作復活編』で藤木直人主演でリメイクされているほか、長年本番組のストーリーテラーを務めてきたタモリが、「一番好きな話」と太鼓判を押している。そういった意味で本話は、『世にも奇妙な物語』を代表する名作と言っても過言ではないだろう。

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