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「ヤバい母親」を演じさせたら日本イチ…なぜ斉藤由貴は “毒母”役のオファーが絶えないのか? 役者としての魅力を深掘り解説

text by 小林久乃

2025年にデビュー40周年を迎える斉藤由貴。ドラマや映画に引っ張りだこの彼女の印象的な役柄と聞いて、“毒母”をイメージする人は少なくないのではないだろうか。今回は、「なぜ斉藤由貴は“毒母”役のオファーが絶えないのか?」というテーマで女優としての稀有な魅力を解説する。(文・小林久乃)

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【著者プロフィール:小林久乃】

出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。最新情報はこちら

斉藤由貴の演技はなぜ観る者の心をざわつかせるのか?

斉藤由貴
斉藤由貴【Getty Images】

 “毒母”という言葉が一般的に知られるようになったけれど、実際にどんな言葉なのかと問われると、いくつもの意味がある。我が子に対して過干渉をすること、暴言を吐き暴力をふるうこと、子どもに一切構わなくなること。総称すると「ヤバい母親」という意味合いだろうか。
 
 近年放送されるドラマでも“毒母”がたびたび登場するようになった。昭和から平成にかけては『ずっとあなたが好きだった』(TBS系・1992年)で野際陽子が演じた息子を溺愛する母=マザゴンが毒母種の主流だった。それが時を経て、女性の専業主婦というライフスタイルが減少して、多種多様な毒母種が登場するようになったというわけだ。

 その“毒母”を巧みに演じ分けている女優が気になった。気づいている人もいるかもしれないが、令和において斉藤由貴がその代表格の女優だ。なぜ斉藤は“毒母”役のオファーが絶えないのか。

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