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息つかせぬ展開が見事なサイコサスペンス

『アイデンティティー』(2003)

ジョン・キューザック
ジョン・キューザック【Getty Images】

監督:ジェームズ・マンゴールド
脚本:マイケル・クーニー
キャスト:ジョン・キューザック、レイ・リオッタ、レベッカ・デモーネイ

【作品内容】

 とある豪雨の夜。カップルや囚人、わがままな女優など、個性豊かな男女が寂れたモーテルで一夜を過ごしていた。そんな中、女優が行方不明になり、ほどなく乾燥機の中から頭部が発見される。残された誰もが疑心暗鬼になる中、11人にとある共通点が浮上する。

 ちょうどその頃。法廷では、死刑を目前にした猟奇殺人鬼の再審理が行われていた。彼にも11人と同じ共通点があり…。

【注目ポイント】

 本作は、アガサ・クリスティーの名作ミステリ『そして誰もいなくなった』を原作としたサイコスリラー。監督は『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(2023)のジェームズ・マンゴールド。キャストには、ジョン・キューザックやレイ・リオッタ、レベッカ・デモ―ネイら実力派が名を連ねる。

 とある寂れたモーテルで巻き起こる連続殺人事件―。一見すると本作の序盤は、そんな本格ミステリさながらの雰囲気で幕を開ける。しかし、死刑囚のマルコムが登場するや状況は一変。真犯人は誰なのかという「フーダニット(Who done it?)」から、一体何が起こっているのか、という「ホワットダニット(What done it?)」が問題の焦点になる。

 そして、この謎は、主人公のエドが、精神科医から鏡を見せられた時に解ける。鏡に映っていたのは、エド自身の顔ではなく、なんとマルコムの顔だった。つまり、エドたちは、多重人格者であるマルコムが作り出した人格で、モーテルはマルコムから殺人者の人格を排除するために精神科医が作り出した心理装置だったのだ。

 しかし、物語はここから、誰が殺人者の人格なのか?という「フーダニット」へと逆戻りする。果たしてエドは最後まで生き残ることができるのか―。ここからはぜひ、映像で楽しんでいただきたい。

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