埋もれてしまった名作も?
―――大きく話題にならなかったけど個人的には大好きだった、あるいはその逆で、話題にはなったけど個人的にハマりきらなかった作品をお聞きしても良いでしょうか?
苫「シーズン2ではあるんですが、『6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』(テレビ朝日系)が前期からものすごく好きで。いい意味でゆるいというか、ほとんどワンシチュエーションで、高橋一生さん、本田翼さん、橋爪功さんの会話劇なんですが、ポンポンポンと重ねていく感じがとても面白いんです。本田翼さんは演技面で色々言われることもありますが、これは凄く良いんですよ。元気キャラよりも、いい感じにちょっと冷めてる役の方が彼女はハマってるし、高橋さんと橋爪さんが彼女の良さを上手く引き出しているので、敬遠されてる方は是非観て欲しいです」
あまの「個人的に意外とハマったという枠で挙げたいのが『となりのナースエイド』(日本テレビ系)ですね。放送時は、番組公式インスタで、くすっと笑えるシーンの切り抜き動画を公開していて、珍しく公式SNSを追いながら楽しんだ作品でした。あと、まんまとハメられたのが『占拠シリーズ』(日本テレビ系)。『新空港占拠』も『潜入兄妹』も、次回予告の見せ方が上手くて、言ってしまえば何の予告にもなってないんですが、妙にクセになってついつい観ちゃってました(笑)」
まっつ「僕はお2人ほど視聴本数が多くないので、意外とハマった作品は特に思い当たらないんですが、逆にハマらなかったのが『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)ですね。木梨憲武さんがちょっとやかましすぎたというか。主演の奈緒さんも、映像的にも落ち着いてる作品の中で、ちょっと浮いてるなと感じました」
あまの「世間ほどはハマらなかった、というと『3000万』(NHK総合)です。キャストの演技は本当に凄まじくて、まるでドキュメンタリーを見てるような気分になったんですが、回を追うごとに登場人物が最悪な選択を重ねていくので、だんだん見ていて息苦しくなってきてしまって…。もちろん面白かったんですが、ハマれなかったという表現すると、この作品になります」
苫「個人的にハマらなかった作品でいうと、『海のはじまり』(フジテレビ系)ですかね。やっぱり登場人物の行動原理があまり分からなくて。生方美久さんの脚本3作の中では一番ハマらなかったかなという印象です」