熱い役者魂が煉獄杏寿郎への説得力に
桐谷健太
ドラマ『ROOKIES』(TBS系、2008)の平塚平、映画『BECK』(2010)の千葉恒美、『バクマン。』(2015)の福田真太など、これまで熱い役を演じてきた桐谷健太を【穴①】に挙げさせてもらう。
代表作の1本である映画『BECK』では、ラップを担当するバンドのムードメーカー的存在である千葉恒美を演じた桐谷は、自身のラップを動画に収め、監督にビデオレターとして渡すことで役を勝ち取った。作品にかける思いのアツさは、桐谷の魅力の1つだろう。
また、2015年から現在に至るまで放送されているauのコマーシャル、『三太郎』シリーズの印象も強い。
「桃太郎と金太郎と浦島太郎は、実はトモダチだった」という世界観で、能天気ではつらつとした浦島太郎演じ、2015年の「CMタレント好感度ランキング」では、共演者と共に1位を獲得。老若男女問わず、愛されている俳優でもある。
煉獄さんの見せ場は枚挙にいとまがないが、中でも列車でお弁当を食べるシーンを覚えている人は多いだろう。ド迫力の戦闘シーンよりも煉獄さんのパーソナルな部分がわかる場面である。このシーンで煉獄さんは、「うまい!」を12回も連発しており、これから鬼を倒しに行くなど到底思えないほんわかしたムードで仲間と読者の緊張をほぐした。その点、コメディ芝居にも定評のある桐谷にピッタリ。
実写版『鬼滅の刃』が実現して、煉獄さん役を桐谷健太が演じれば、アツさとユーモアを体現しつつ、キャラクターの新たな魅力を引き出してくれるに違いない。