冬ドラマ、最も色気のある男性俳優は? “メロいキャラ”5選。どうしようもなく魅力的…視聴者を夢中にさせている男たち

text by 苫とり子

冬ドラマも盛り上がっている。毎回目が離せない考察系から主人公に共感しながら楽しめるお仕事系ドラマまで、幅広いジャンルの作品がしのぎを削っている。そこで今回は、ドラマライターが、今期もっとも視聴者を夢中にさせている男性キャラを5人セレクト。魅力を解説する。(文・苫とり子)

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

歌舞伎町のネオンが似合い過ぎている

松田龍平(有木野了)『東京サラダボウル』

松田龍平
松田龍平【Getty Images】

 外国人居住者が抱える困難や葛藤を描いた社会派色の強いドラマだが、各キャラクターが魅力的でエンターテインメントとしても優れている『東京サラダボウル』(NHK総合)。

 特に“沼る”とは、こういうことか!と思わされたのが、松田龍平演じる有木野。ミドリ頭の警察官・鴻田(奈緒)とバディを組み、国際事件の解決に挑む中国語通訳人だ。

 原作の漫画よりもアンニュイな雰囲気で、色気がダダ漏れ。本作は新宿の歌舞伎町が主な舞台となっているが、ネオンが似合いすぎている。

 有木野は他人と距離を置いているのだが、その理由は過去のある出来事によって恋人の覚(中村蒼)を亡くしているから。『アンナチュラル』(2018、TBS系)の中堂(井浦新)然り、私たちは亡き最愛の人を思い続けているぶっきらぼうな男にめっぽう弱い。ふと見せる切ない表情に庇護欲を掻き立てられてしまう。

 人に深入りしないようにしているのに、危なっかしい鴻田のことを放っておけない面倒見の良さもメロいポイント。元刑事で、鴻田に襲いかかった凶悪犯を身一つで確保してしまう身体能力の高さまで持ち合わせている。

 そのため、有木野は年齢も性別も国籍も問わず、モッテモテ。行きつけのバーでは、初対面の謎の男(絃瀬聡一)から、いきなりほっぺにキスされていたが、表情一つ変えていなかった。余裕がある大人の色気をこんなにも説得力をもって体現できるのは松田以外にいないだろう。

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