観る者を物語に引き込む演技力
仲間由紀恵
1990年代から2000年代にかけてアイドルから女優へと転身を果たした仲間由紀恵。現在では女優のイメージが強くアイドル時代を知らない人も多いのではないだろうか。
アイドル時代には、篠原涼子も輩出したアイドルグループ「東京パフォーマンスドール」の研修生として在籍していたが、同グループ活動停止後は歌手として活躍していた。
そして役者デビューとなったのが沖縄エリア限定で放送されたドラマ『青い鳥』(TBS系、1997)。仲間は、同ドラマのオーディションでグランプリを受賞。上京するきっかけにもなった作品である。
歌手活動後は、次第に女優へとシフト。最も注目を集めたドラマが2000年放送のドラマ『トリック』(テレビ朝日系)だ。自称天才マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)と、日本科学技術大学の物理学教授・上田次郎(阿部寛)が、超常現象や奇妙な事件の裏に隠されたトリックを解き明かしていくミステリードラマで、第3シリーズまで続きスペシャル版も多く放送。さらに劇場版も公開されるほど人気を博した。
他には、ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系、2002)シリーズも大きな注目を集めた作品と言えるだろう。教師役としての仲間由紀恵が生徒たちとともに様々な困難に立ち向かう姿が描かれているのだが、生徒役も第1シリーズでは小栗旬、松本潤。第2シリーズでは亀梨和也、赤西仁。第3シリーズでは三浦春馬、三浦翔平など各シリーズ毎に当時の人気若手俳優が生徒役として出演しているのも話題のひとつだったといえる。
そんな仲間の演技は、自然体で、観客に違和感を与えない。どんな役柄でも、その人物が本当に存在しているかのように感じさせ観る者を物語の世界に引き込む。さらに清純派のイメージと多才な才能で、長きにわたる人気を誇っている。
(文・阿部早苗)
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