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邦画史上最強のヤンキー映画は? 喧嘩に明け暮れる少年の青春映画5選。ガチの不良も認める壮絶なバトルを描いた作品をセレクト

text by ZAKKY

1980年代以降、中高生を中心に絶大な支持を集めているヤンキー映画。2021年公開の『東京リベンジャーズ』が同年の実写No.1の興行収入を記録したことも記憶に新しい。バトルものとして楽しめ、“男気”も学べるヤンキー映画だが、一口にヤンキー映画といってもコメディから恋愛まで要素はさまざま。本記事では、1980年代の王道作品から「いや、それはねーだろ!」と思わずツッコみたくなる珍作も含め、5本の映画をセレクトした。(文・ZAKKY)

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80年代の中高生のバイブルを映像化
本物のヤンキーも黙らせる渾身の芝居に注目

『ビー・バップ・ハイスクール』(1985)

(左から)仲村トオルと中山美穂【Getty Images】

上映時間:94分
監督:那須博之
脚本:那須真知子
キャスト:清水宏次朗、仲村トオル、中山美穂、宮崎ますみ

【作品内容】

私立愛徳高校2年F組のトオルとヒロシは、仲良しのツッパリコンビ。2人は2年留年した末に、憧れの泉今日子と同じクラスになる。ある日、ヒロシたちが悪名高き戸塚水産高校の生徒と喧嘩をしたことから、愛徳高校と戸塚水産高校の抗争が勃発。トオルとヒロシは、今日子が戸塚水産をシメる中村兄弟に髪を切られたことをきっかけに、兄弟に勝負を挑む。

【注目ポイント】

原作は、40代以上のバイブルとなったきうちかずひろによる大人気コミック。監督は数々のロマンポルノ作品を手がけてきた那須博之が務め、トオル(中間徹)役を仲村トオルが、ヒロシ(加藤浩志)役を清水宏次朗が務める。

本作の注目は、なんといっても主演であるトオルのカッコよさだろう。特に、”シブいおじさん”として若年層からも支持を集める仲村トオルは、本作で俳優デビュー。彼の演技はお世辞にも上手いとはいえないものの、画面からにじみ出るオーラは半端ではなく、原作者のきうちかずひろ氏もオーディションで一目見た時に「こいつはトオルだ」と確信。役名と実名が一致しているのみならず、ルックスやまとう雰囲気までも、原作のキャラクターと一致していることに驚いたというエピソードは有名だ。

仲村は一発合格で主演の座を掴んだ。また、相方のヒロシを演じる清水宏次朗も猛々しいオーラを放っており、エキストラとして出演した本物のヤンキーたちからも一目を置かれていたという。

なお、本作はその後5度にわたって映像化。とりわけシリーズ中屈指の名作と謡われる第2作『ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌』では、原作ではヘタレキャラであったテル(藤本輝夫)がラスボス的な存在としてフィーチャーされており、テル役の白井光浩は鳥肌モノの名演でヤンキー映画史にその名を刻んでいる。

なお、白井氏は現在でも俳優活動を継続。清水宏次朗と共に『ビーバップのおっさん』という映画を作り上げるなど、かつてのファンたちや新たな世代へ向けての“ビーバップ愛”を発信し続けている。

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