“戦わずして、勝つ”を体現したヒロイン
戸田恵梨香(上村夏実)
『大切なことはすべて君が教えてくれた』(2011)
脚本:安達奈緒子
キャスト:戸田恵梨香、三浦春馬、武井咲、菅田将暉、剛力彩芽、広瀬アリス、中島健人、石橋杏奈、篠田麻里子
【注目ポイント】
『大切なことはすべて君が教えてくれた』(2011)は、武井咲がブレイクを果たすきっかけになったドラマだが、キャラクターとしては、戸田恵梨香が演じた上村夏実を推したい。
高校教師の夏実は、同僚の柏木修二(三浦春馬)と婚約しており、生徒たちからも祝福されていた。しかし、修二が自身の生徒・佐伯ひかり(武井咲)と一夜をともにしたことで、人生の歯車が狂っていく。
夏実はかなりしんどい役柄だったと思うが、最後の最後までとにかくカッコ良かった。ドラマが放送されていたころ、わたしは中学生だったので、「こんな大人になりたいなぁ」と憧れていたのを思い出す(なれていなくて悲しい…)。
修二のことが好きなひかりは、何かと夏実を攻撃するのだが、夏実は決して相手にしない。ひかりにバスケのボールを投げつけられても、「ゴールあっちだから」と笑ってスルーする。“戦わずして、勝つ”というのを体現していたのが、夏実という女性だった。