埋められないギャップに思わずツッコミ

『真田丸』(2016)

堺雅人
堺雅人【Getty Images】

脚本:三谷幸喜
キャスト:堺雅人、哀川翔、浅利陽介、阿南健治、新井浩文、井上順、今井朋彦、内野聖陽、榎木孝明、遠藤憲一、大泉洋、岡本健一、片岡愛之助、桂文枝、岸井ゆきの、木村佳乃、草刈正雄、草笛光子、栗原英雄、黒木華、小手伸也、小林顕作、小林隆、小日向文世、近藤正臣、近藤芳正、斉藤由貴、迫田孝也、清水ミチコ、鈴木京香、高嶋政伸、高橋和也、高畑淳子、竹内結子、段田安則、寺島進、中川大志、長澤まさみ、永野芽郁、中原丈雄、長野里美、新妻聖子、新納慎也、西村雅彦、温水洋一、橋本マナミ、長谷川朝晴、平岳大、深水元基、藤井隆、藤岡弘、、藤本隆宏、星野源、松岡茉優、峯村リエ、村上新悟、矢柴俊博、山本耕史、横田栄司、吉田鋼太郎、吉田羊

【作品内容】

 戦国時代を生き抜いた真田信繁(幸村)が、天才肌の父と才知に長けた兄の背を追いながら、乱世の中で生き延びる道を模索。やがて大坂の陣において、戦国最後の最強の砦「真田丸」を築き上げる波乱に満ちた生涯を描く。

【注目ポイント】

 2016年に放送された『真田丸』は三谷幸喜が脚本を担当。三谷の特徴的で軽妙な台詞回しや緻密なキャラクター描写によって、これまでの大河ドラマとは一線を画す作品となった。

 本作は戦国時代の武将・真田信繁(幸村)の生涯を描いた物語。父・真田昌幸(草刈正雄)のもとで生き抜く知恵を学び、兄・信之(大泉洋)とともに戦国の荒波に翻弄されながら成長。やがて徳川家康と対立し、最終決戦となる大坂の陣では、知略を尽くした「真田丸」で徳川軍を苦しめ、最後まで武士の誇りを貫く姿が描かれている。

 そんな主役の真田信繁を演じたのは堺雅人。放送当時はドラマ『半沢直樹』(2013)での熱演が記憶に新しかった。そんな堺は真田信繁の15歳から49歳までを見事に演じきっている。

 そう…15歳もだ。初回で登場した堺はニコニコしたり、浮ついた表情を見せたりと等身大の15歳の少年を演じたが当時40代前半。そんな彼の姿に「ギリギリ許せるかなぁー」という声がある一方で、「頑張って若々しく演じてるだけに、埋められないギャップが見てて苦しい。無理させんな!お願いだから子役使って!!」とツッコミを入れたくなる気持ちも分からなくもない。

 とはいえ、三谷が手がけた大河だ、面白くないわけがない。しかも最高視聴率は20.1%を記録し、2016年の「Yahoo!検索大賞2016」ではドラマ部門を受賞している。戦乱の世を舞台に、重苦しくなりすぎず、かつリアルに、その上エンターテインメント性豊かに仕上げた手腕には脱帽せざるを得ない。

(文・阿部早苗)

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【了】

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