全国での活躍を見たかった天才プレイヤー

仙道彰

演じるならこの人!
〜岡田将生〜

岡田将生
岡田将生【Getty Images】

 実写版『スラムダンク』を作るのならば、インターハイ予選決勝リーグにおける湘北VS陵南戦にフォーカスし、主人公を思い切って仙道彰にしてみるのも面白いかもしれない。

 なぜ、筆者は仙道を主人公に選んだのか? 原作屈指の人気キャラであり、2年生の天才プレイヤーということであることも理由のひとつだが、彼が属する陵南高校は、全国大会神奈川県予選の最終戦にて、ストーリーの展開上、本来の主人公である、桜木花道が属する湘北高校に惜敗している。湘北に負けなければ、全国でも大暴れができる実力者。そんな仙道目線での、vs湘北高校との雌雄を決する名試合をどうしても、実写版で見てみたいのだ。

 そんな、エース・仙道彰役には、岡田将生がピッタリだ。普段の仙道は温和で笑顔が爽やかな男であるが、いざバスケとなると雰囲気を一変させる。コート内での判断力は、主将の魚住を上回る。

 映画『ドライブ・マイ・カー』(2021)以降、二面性のあるキャラクターを演じる機会の増えた岡田であれば、仙道の魅力をより引き出すことができるのではないだろうか。仙道のトレードマークであるツンツンヘアースタイルも、岡田であれば、問題なく似合うはずだ。

 また、仙道のポジションは、湘北戦ではポイントガードにコンバートされている。アニメ版映画『THE FIRST SLAM DUNK』にて、主人公として描かれた湘北の宮城リョ―タも、ポイントガード。そう、仙道を主人公にすることによって、「主人公に抜擢された者同士のマッチアップ」を、色濃く描いてほしいというのが、筆者の願望でもある。

 また、アニメ映画版でクローズアップされた全国大会での湘北高校vs王者・山王工業高校戦の最中、湘北のエース・流川楓の回想シーンで、陵南高校を破った後に、仙道にワン・オン・ワンを挑みに行く場面がある。この時、仙道は流川に対し、「お前は その才能を生きかしきれてねえ」と、助言を与える。

 この名シーンも、試合の後日談として盛り込んでいただきたい。試合ではなく、プライベートで仙道と流川が交流する貴重なエピソードだからだ。

 そして、仙道の口癖である「さあ いこーか」を、冒頭では、湘北戦が始まる直前のセリフとして。エンディングでは、湘北に破れ、3年生の魚住が引退した後、キャプテンとなった仙道が、冬の選抜に向けて放つセリフとして響かせてほしい。

 予告編でいきなり、岡田将生による「さあ いこーか」が聞けたら、悶絶する女性ファンが続出すること間違いないだろう。

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