賛否両論を巻き起こした純愛物語
『中学聖日記』(2018)
原作:かわかみじゅんこ『中学聖日記』
脚本:金子ありさ
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、坪井敏雄、府川亮介
出演:有村架純、岡田健史、町田啓太、小野莉奈、若林時英、西本まりん、川口和宥、中田青渚、池谷のぶえ、加治将樹、是近敦之、マキタスポーツ、夏木マリ、渡辺大、友近、村川絵梨、中嶋朋子、岸谷五朗、吉田羊、夏川結衣
【作品内容】
かわみじゅんこ氏による同名漫画を、有村架純、岡田健史(現:水上恒司)でドラマ化。新米教師の末永聖(有村)と、彼女に恋をする生徒・黒岩晶(水上)の禁断の恋を描いたラブストーリーだ。
教師と生徒による恋愛を純愛として描いていると、賛否が分かれ話題となった。
【注目ポイント】
注目すべきは、やはり有村と水上が見せた芝居だろう。
有村は末永として、新米教師ならではの真面目さと、ダメとわかっているはずの恋に揺れ動く苦悩を繊細に表現。また、『海のはじまり』でも話題をさらったことが記憶に新しいが、感情を抑えきれずに溢れ出すような有村の泣きの芝居は当時から一級品。『中学聖日記』を、“禁断の愛”を描いた物語という枠に納めなかったのは、ひとえに彼女のバランス感覚あってこそといえるだろう。
また、本作がデビュー作だった水上も、新人とは思えぬ存在感を見せた。水上の強みとも言える目力で、末永に対する恋愛感情を表現してみせたことで、視聴者を「黒岩くん」の虜に。中学生という大人でも子どもでもない絶妙な雰囲気を体現した。