「出演ドラマにハズレがない」俳優の筆頭は…? 名作製造機5選。圧倒的な実力…作品を格上げする名優をセレクト
良いドラマには、良い俳優が出演している。言葉にすれば当たり前のことかもしれないが、「この人が出ている作品なら見たい」と思わせてくれる名優が誰しも心に1人は思い浮かぶものではないだろうか。今回は、出演作を名作へと押し上げてきた実力派俳優を5人セレクト。演技の魅力を紐解いていく。(文・編集部)
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年齢を重ねるごとに深みを増す演技を魅せる
阿部寛
圧倒的な高身長と端正なルックスで、1980年代からカリスマモデルとしても活躍していた阿部寛。目を引くルックスと深みのある演技力で日本のドラマ界を代表する俳優の1人であり、これまで数多くの名作をものにしてきた。
転機となった作品は2000年に放送されたドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)シリーズではないだろうか。自称天才マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)と、物理学者の上田次郎(阿部寛)が超常現象の謎に挑むミステリーコメディ。
阿部のコミカルな演技が光り、仲間との掛け合いが抜群の面白さを生み出した。ドラマ版は第3シリーズまで続きスペシャル版も高視聴率をキープ。劇場版も公開されるほど大ヒットするなど、老若男女に愛されるコンテンツとなった。
その後も途切れることなくドラマ出演が続いた阿部だが、主演作は高視聴率のものが多い。『ドラゴン桜』(TBS系)第1シリーズ(2005)では20.3%、第2シリーズ(2021)も最終回は20.4%と両作ともに高い数字をたたき出している。学力最底辺の高校生を東大合格へと導く阿部演じる元暴走族の弁護士・桜木は名言製造機であり、「人生のバイブル」として同シリーズを深く愛する人は多く、視聴率だけでは価値が計れない名作である。
他にも『結婚できない男』(2006、フジテレビ系)、『下町ロケット』(2015、TBS系)、『VIVANT』(2023、TBS系)など、阿部のヒット作を挙げると枚挙にいとまがない。
年齢を重ねるごとに演技は深みを増し、言葉を決して陳腐なものにしない、重みのあるセリフ回しは、視聴者の五臓六腑に響き渡る。2025年4月からは日曜劇場『キャスター』の主演が決まっているが、「阿部寛」が主演というだけで、楽しみに待つファンは多いだろう。