復讐の果てに待ち受ける惨劇

『オールド・ボーイ』(2003)

チェ・ミンシク【Getty Images】

監督:パク・チャヌク
脚本:ワン・ジョユン、イム・ジュンヒュン、パク・チャヌク
原作:土屋ガロン 嶺岸信明
キャスト:チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・へジョン、チ・デハン、オ・ダルス、キム・ビョンオク、イ・スンシン、ユン・ジンソ、パク・ミョンシン、イ・デヨン、オ・グァンノク、ユ・イルハン、ユ・ヨンソク

【作品内容】

 平凡な生活を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)は、ある日突然誘拐され、15年の長きにわたってマンションの一室に監禁される。

 その後、解放されたデスの前に、謎の男ウジン(ユ・ジテ)が現れ、「監禁された理由を5日間で解き明かせ」とゲームを提案。早速デスは若い女性ミド(カン・へジョン)のサポートのもと監禁した相手の正体解明に奔走するがー。

【注目ポイント】

 漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』(原作:土屋ガロン、画:嶺岸信明)を実写化した作品。監督は『親切なクムジャさん』(2005)、『別れる決心』(2022)のパク・チャヌクで、主演をドラマ『カジノ』(Disney+、2022)のチェ・ミンシクが務める。

 酔っ払って警察に連行された挙句、マンションの一室に監禁されてしまったオ・デス。その日以来彼は、テレビと日記を生きがいに、先の見えない生活を送っていた。しかし、15年後、突然解放されたデスは、程なくして監禁の真相を知ることになる(以下ネタバレになるためご注意いただきたい)。

 実はデスを監禁した犯人は、高校時代に自殺した同級生イ・スアの弟ウジンだった。彼は、デスが流したとある噂をきっかけに姉が命を絶ったことを根に持っており、実の娘のミドに催眠術をかけてデスと交わらせることで復讐しようとしたのだ。

 ミドが実の娘だったことに愕然とするデス。そんな彼が真実を話すまいと自ら舌を切り落とすシーンは、思わず目を背けてしまうほど壮絶だ。

 なお、本作には、全編通して格言めいたセリフが登場する。特に印象的なのは、ラストに出てくる次のセリフだろう。

「笑う時は世界と一緒。泣く時はお前一人」

 最終的に、親子ではなく男女に戻る催眠をかけられたデスとミド。このセリフは、暗い過去を背負いながらも新たな一歩を歩もうとしている2人を暗示しているように思われる。

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