「出演ドラマにハズレがない」女優の代表格は? 演技派宝石5選。けた外れの実力で作品を名作に昇華する才能をセレクト
ドラマや映画を観るとき「この人が出ているなら間違いない!」と思える役者がいる。もちろん、脚本や演出も大切な要素だが、それ以上に俳優は作品の質を左右する要素になりうる。そこで今回は、出演作した作品に名作が多い女優を5人セレクトしてご紹介する。(文・編集部)
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数々のドラマを成功に導いてきた必殺仕事人
吉高由里子
デビュー当初から独特の存在感を放ち、作品ごとに異なる表情を見せる吉高由里子。演劇界のレジェンド・蜷川幸雄に見出され、映画『蛇にピアス』(2008)で衝撃のデビュー。その後も、『時効警察』(テレビ朝日系、2006)、大河ドラマ『篤姫』(NHK総合、2008)、『太陽と海の教室』(フジテレビ系、2008)などで目を引く演技を披露し、認知度を高めていく。
そんな吉高の転機となったのが『東京DOGS』(フジテレビ系、2009)だろう。ニューヨーク市警察のエリート刑事と元暴走族の刑事2人の主人公と深く関わっていく物語のキーパーソン役だった。その後、2014年にはNHK連続テレビ小説『花子とアン』で主演の花子役を務め、ザテレビジョンドラマアカデミー賞、主演女優賞を受賞。名作と名高い『白い春』(フジテレビ系、2009)にも出演。国民的女優へとステップアップを遂げる。
以降の吉高が歩んだ道のりを振り返ると名作ばかりで驚かされる。『東京タラレバ娘』(日本テレビ系、2017)、『わたし、定時で帰ります。』(TBS系、2019)、『最愛』(TBS、2021)、『星降る夜に』(テレビ朝日、2023)。特に『東京タラレバ娘』では、恋に仕事に悩むアラサー女性のリアルな姿を演じ、多くの共感を集めた。
また、主演作のなかでも『最愛』は、ドラマの賞レースを総なめし、代表作となった。2024年には大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)で主演の紫式部に抜擢され、堂々とした演技でドラマを牽引。大河ドラマに馴染みのなかった女性層の支持を取り付けた功績はあまりにも大きい。
作品ごとの役柄に完全に溶け込みながらも、彼女自身の個性が滲み出るという稀有な魅力を持つ吉高。今後も代表作が増えていきそうである。