映画賞を総なめにする圧倒的な演技力
河合優実
映画『あんのこと』、『ナミビアの砂漠』(2024)では主役を張り、ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系、2024)では豪華俳優陣の中でもとりわけ光る演技で魅せた河合は、性別世代問わず、2024年もっとも輝いた役者の1人と言っても過言ではないだろう。
とはいえ、ブレイクの兆しは2019年のデビュー直後から見られ、ずっと以前から邦画好きの間では河合のけた外れの演技の上手さは常に話題の的であった。
その魅力は、決して派手ではないが、観る者の心に深く残る“リアリティ”と“生っぽさ”にある。台詞に頼るのではなく、目の動きや表情のわずかな変化で感情を伝える演技は、ジャンル問わず説得力がある。また、青春映画から社会派作品まで幅広い役柄を自在に演じ分けながらも、“この役は河合優実にしかできない”と思わせるカリスマ性がある。
そんな河合は2025年前期のNHK連続テレビ小説「あんぱん」への出演が決まっている。「あんぱん」で存在感を発揮して、ヒロインへ…。有り得そうなシナリオではないだろうか。