SixTONESにしかできないバラエティ番組


 このほかにも、出身地である静岡の食材、茶葉と桜エビを入れる松村は「和じゃなくて静岡です」と主張したり、ふぐ出汁を蒸発させてふぐ塩を作り出すなど“ひとり鉄腕! DASH!!”状態の髙地がいたり。シェイカーに氷とエスプレッソを入れてシェイクする森本が、体の前で左右に振りはじめる。するとジェシーが「IKKOさんですね」と、それを合図に、「やぁだ~」とIKKOのものまねを披露するジェシー&森本。シンクロがすぎる。そして「北京ダック」と書いて“ぺきょうダック”と読ませる京本と、隅々まで個性的で面白い。

 ゲストとの距離も近く、そらジローに抱き着いたことがあるという松村が両手を広げ、そこへ5人と明石家が固まって入って検証する共同作業。森本に至ってはクイズの回答を、明石家の自信のほどを見てフルベットする一幕も。6人のノリの良さと人懐っこさ、一緒に番組を楽しもうというスタンスが端々から感じられた。

 初回ゲストの明石家は、年齢もキャリアも大先輩ではあるが、いじるでも媚びるでもない。敬語を崩さずにリスペクトを持ちながらフレンドリーに接する6人。ごく自然な会話の流れから自然とたくさんの笑いが生まれていた。

 次々と繰り出されるコメントや、会話のラリーに何度も笑った1時間。笑いに加えて、ふとしたときに優しさや温かみも。ゲストとの時間を思いっきり楽しむことが何よりのもてなしといわんばかりに、清々しい、気持ちのいい笑いに満ちていた。多少の緊張はあったのかもしれないが、初回から落ち着いた雰囲気を感じたのは6人一緒だからかも。これぞSixTONESの冠番組という輪郭が見えた放送回だった。

 毎週日曜夜9時をSixTONESがゴールデンに彩る「Golden SixTONES」。ここから回を重ねてどう熟していくのか。6人にしか作れないバラエティ番組が楽しみでならない。

(文・柚月裕実)

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【了】

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