尖り続けた異端児
高岡蒼佑
芸能界の異端児・高岡蒼佑。型破りな性格で過激な発言も多く、炎上することも少なくないが、俳優としては優れた才能の持ち主。
デビューして間もなく、映画『バトル・ロワイアル』(2000)のオーディションで、応募総数約6000名の中から主要キャストの杉村弘樹役を勝ち取った。その後、映画『パッチギ!』(2005)では、第20回高崎映画祭最優秀新人俳優賞を受賞。主演を務めた映画『さんかく』(2010)では、主人公・百瀬を演じ、第20回日本映画プロフェッショナル大賞・主演男優賞を受賞した。
中には、ドラマ『ROOKIES』(2008)で演じた若菜役のイメージが強く残る者も多いだろう。仲間のためなら体を張ることも厭わない男気溢れる若菜は、高岡の内側に抱える不器用さが滲み出ていて、愛すべきキャラクターに昇華されている。
やんちゃでアツい男がよく似合う、高岡のような俳優は貴重な存在だ。2020年に俳優業からの引退を発表したものの、2024年のオリジナルビデオ作品『CONNECT-覇者への道-』では、トリプル主演を務め、俳優復帰。今後、オリジナルビデオにとどまらず、ドラマや映画の現場に本格復帰する姿が観られるのか。期待がかかる。
(文・野原まりこ)
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