SFの醍醐味を存分に味わえる名作3部作

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985~)

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』【Getty Images】

監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ロバート・ゼメキス、ボブ・ゲイル
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、トーマス・F・ウィルソン、リー・トンプソン

【作品内容】
 高校生マーティ(マイケル・J・フォックス)が発明家ドクのタイムマシンで過去や未来へ旅し、歴史の改変を防ぎながら家族や仲間を救うSF冒険シリーズ。

【注目ポイント】
 1985年に公開されたアメリカのSF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、ロバート・ゼメキス監督、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のもとに作られた大ヒットシリーズ。

 時空を超える冒険を描いた同シリーズは、全3作を通して様々な時代を舞台にしているところと、練りに練られたストーリー展開が全シリーズを傑作に導いている。

 第1作目では、高校生マーティ(マイケル・J・フォックス)が、1955年にタイムスリップ。主人公が若き日の両親と出会うことで“もしも過去が変わったら?”というタイムトラベルもの特有のサスペンスが良いスパイスになっている。

 続く第2作目では、2015年の未来と1985年の改変された世界を、そして第3作目では不慮の事故によって1885年へ。西部開拓時代が舞台となり、カウボーイ姿のマーティや、科学者ドクの恋愛模様など新たな側面が描かれる感動的なラストで物語を締めくくる。

 シリーズを通して緻密な伏線、登場人物の成長、時代ごとの世界観の描写が魅力で“未来は自分の手で切り開くもの”というメッセージが込められているところも魅力といえる。

 歴史が少し変わるだけで未来が激変する…。そんなSFの醍醐味を存分に味わえる展開に、コメディとスリルが絶妙に融合した物語は何度観ても飽きることがない。何年経っても色あせることのない、不朽の名作シリーズである。

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