説得力とユニークさを兼ね備えた“熱血漢”

内野聖陽『PJ ~航空救難団~』(テレビ朝日系)

内野聖陽
内野聖陽【公式Instagramより】

 御年56歳の内野聖陽。数々の代表作を誇るが、やはり一風変わった熱血漢を演じさせれば右に出る者はいないと感じさせる。今春のドラマ『PJ ~航空救難団~』(テレビ朝日系)で主演を務める内野が演じているのは、航空自衛隊航空救難団に所属する救難員を育てる主任教官・宇佐美誠司だ。

 型破りな訓練を学生たちに課し、奇妙な歌も口ずさむ。フィクション感の強いキャラクターにも思われるが、熱い言葉で学生たちと向き合い、心をぶつけ合う様子を見ていると、気づけば我々視聴者も教官・宇佐美に心を許している。熱血とユニークのバランスが絶妙な配分となっていることもその一因で、酸いも甘いも噛み分けてきた内野だからこそ成せる業なのだと推察する。

 さらには、ドラマの特性として実際に俳優陣が訓練に取り組んでおり、第1話から内野は引き締まった肉体を披露。

 第2話でも1分半以上にわたって立ち泳ぎを続けるなど強靭な身体能力を発揮してみせている。主任教官としてこれ以上ない説得力を身体を通して証明しており、それもまた内野演じる宇佐美の魅力となっている。

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!