朝ドラ出演後、最も活躍している女優は? 国民的ヒロイン5選。快進撃が止まらない…名実ともに実力派ぞろいの宝石たち
国民的女優への登竜門とも言えるNHK朝ドラ。ヒロインに選ばれた若手女優たちは、その後どんな飛躍を遂げたのか? 初々しい演技で視聴者の心をつかみ、やがて映画やドラマで存在感を放つ実力派へ。今や第一線で活躍する5人の女優たちの“その後”に注目し、彼女たちの進化と輝きの軌跡をたどる。(文・阿部早苗)
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【著者プロフィール:阿部早苗】
仙台在住のライター。2020年にライターデビュー。これまで東日本大震災での企業活動をまとめた冊子「こころノート」第2弾、プレママ向けフリーペーパーを執筆した他、エンタメニュース、福祉関連記事、GYAO トレンドニュース、地元グルメライターなどWEB媒体を中心に執筆。映画なしでは生きられないほど映画をこよなく愛する。
今、役者として脂が乗りきっている
芳根京子
朝ドラ主演作:『べっぴんさん』(2016)
【注目ポイント】
2016年に放送されたNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』(NHK総合)で、ヒロイン・坂東すみれを演じたのは、当時19歳の芳根京子。『花子とアン』(2014)に続く朝ドラ出演となった本作では、2000人を超えるオーディションを勝ち抜き、見事主演の座を射止めた。
ドラマは戦後の神戸を舞台に、子ども服ブランド「ファミリア」の創業者・坂野惇子をモデルにした女性の半生を描く物語。平均視聴率は20%を超え、広く支持を集めたものの、ストーリー展開のテンポ――じっくりと丁寧に進む場面と、急展開で物語が進む場面――の落差に対しては、賛否が分かれる作品でもあった。
また、芳根が19歳という若さで60歳までの人生を演じ切るという点についても、一部では「さすがに年齢差に無理があるのでは」といった批判的な声が上がった。しかし、そうした懸念を超えて、彼女の演技には無邪気さの中に芯の強さがにじみ出ており、女優としての実力を確かに示していたと高く評価された。
朝ドラ出演後も、芳根は映画・ドラマ・舞台とコンスタントに出演を重ね、着実にキャリアを積み上げてきた。たとえば、2018年の映画『累 -かさね-』では土屋太鳳とダブル主演を務め、異なる顔を持つ二人の女性を演じ分ける難役に挑戦。
特にめざましいのはテレビドラマでの活躍だろう。『海月姫』(フジテレビ系、2018)、『真犯人フラグ』(日本テレビ系、2021)など話題作への出演を経て評価を高め、2025年は『まどか26歳、研修医やってます!」(TBS系)、『波うららかに、めおと日和」』(フジテレビ系)と派手
さはないが、良質な作品に立て続けに主演しており、今、役者として脂が乗りきっている。
朝ドラヒロインという大きなチャンスを糧に、演技の幅を着実に広げながら成長を続ける芳根京子。彼女の歩みは、今後もますます注目を集めていくだろう。