タイトルに隠された、涙なしでは語れない真実

松本潤『陽だまりの彼女』(2013)

松本潤
松本潤【Getty Images】

監督:三木孝浩
脚本:菅野友恵、向井康介
原作:越谷オサム
出演:松本潤、上野樹里、玉山鉄二、大倉孝二、菅田将暉、夏木マリ

「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」というキャッチコピーで話題を集めた越谷オサム氏の人気小説を実写化した映画。物語は、広告代理店に勤める浩介(松本潤)が、中学時代の同級生・真緒(上野樹里)と再会するところから始まる。

 わたしは、原作を読む前に映画館で鑑賞したので、「うわぁ、めちゃくちゃ王道なラブストーリーだ!」と思っていたのだが…。いい意味で期待を大きく裏切られた。まさか、こんな裏設定が隠されていたとは!(まだ観ていない人は、ぜひ観てほしい)。

 ちなみに、本作で松本が演じた浩介は、とても真面目で優しい青年だった。猫のように自由奔放な真緒に振り回される姿が、尊くて尊くて…。『花より男子』(TBS系)の影響もあってか、“松本潤=ドSキャラ”のイメージが強かったが、本作では陽だまりのような柔らかな優しさを持つ人物を演じている。まさに、松本の演技の幅を広げた作品とも言えるだろう。

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