“帰る”という願いがすべてだった…映画が語る不屈の愛と信念
二宮和也『ラーゲリより愛を込めて』(2022)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
原作:辺見じゅん
出演:二宮和也、北川景子、松坂桃李、中島健人、寺尾聰、桐谷健太、安田顕
第二次世界大戦後、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男さんの実話をもとに描いた作品。どんなに過酷な日々のなかでも、「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやってきます」と抑留者たちに声をかけ続けた山本さん。
タイトルにもあるように、命懸けで伝えられた愛のメッセージに胸を打たれた。また、わたしは、この作品のなかにいる二宮を観たときの衝撃が、今でも忘れられない。映画が始まってたった数分で、山本さんの人生と向き合う覚悟のようなものが、スクリーンを通してひしひしと伝わってきたのだ。
かつては、アイドルが俳優業に進出すると“アイドル俳優”などと揶揄されることも少なくなかったが、今は確実に減ってきている。それは、二宮の力も大きいのではないだろうか。
カッコよく映りたいとか、自分らしさを出したいとか、そんなことは一切気にしない。ただただ切実に、山本さんの人生と向き合う姿がスクリーンのなかにあった。
【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
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