イム様の正体

ONE PIECE
ONE PIECE【Getty Images】

 

 最終章に突入し、いよいよ終わりが見えてきた『ONE PIECE』。これまで張り巡らされてきた伏線が毎号のように回収されている昨今だが、いまだに正体が全く明かされていない人物がいる。それが聖地マリージョアのパンゲア城に住むイム様だ。

 イム様が登場したのは、世界会議(レヴェリー)編の第906話。しかし、いまだにシルエットのみしか登場しておらず、年齢はおろか容姿や性別も一切わかっていない(アニメでは声優の存在まで伏せられている)。ただ、世界貴族の最高位である五老星を従えている様子や、座ることが禁じられている虚の玉座に平然と腰をかけている様子から、作品世界の「創造主」であることは想像に難くない。

 イム様が創造主であるという根拠は他にもある。906話では、イム様がかつて「神の天敵」と呼ばれたDの一族の写真を傷つける場面が描かれている。加えて、革命軍のエンポリオ・イワンコフによれば、800年前に世界政府を発足させた「最初の20人」の中に「ネロナ・イム聖」なる人物がいたという。「ネロナ」「イム」というカタカナを組み合わせると「神」「仏」になることから、イム様こそ神であり、Dの一族の天敵であるということは容易に想像できる。

 そんなイム様だが、アラバスタを治めるネフェルタリ家に特に執着があることが明らかになっている。例えば、1085話では、イム様が初代アラバスタ女王で「最初の20人」の1人であるネフェルタリ・リリィの裏切りへの恨みを語っているほか、続く1086話では、現在の女王ビビの写真を見つめ、五老星に「ビビが欲しい」と提案しており、ネット上ではイム様がかつてリリィに恋心を抱いていたのではないか、という説も出ている。

 そして、もう一つ興味深いのが、イム様の外見を表す数少ない特徴の一つである三重円の瞳だ。この瞳、実は世界最強の剣士と言われている鷹の目のミホークの瞳に酷似している。そのため、ネット上では、ミホークがイム様の子孫であるという説や、果てはミホークがイム様になりすましているという説まで登場している。

『ONE PIECE』のラスボスとの声もあるイム様。その神秘のヴェールが剥がされるのは、一体いつになるのだろうか。

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