世界中から称賛を集める実力派女優
安藤サクラ
言わずと知れた日本を代表するトップ女優・安藤サクラ。映画『万引き家族』(2018)での熱演は世界中から称賛を浴び、その名を知らしめた。
一見、華々しい経歴を順調に歩んでいるように見えるが、これまで歩んできた道は平たくはなかった。いわゆる芸能一家の生まれではあるが、デビュー直後は不合格続きで、バイトをしながら生計を立てていたという。
しかし、在日朝鮮人の家族の姿を描いた映画『かぞくのくに』(2012)での演技が高く評価され、第55回ブルーリボン賞 作品賞・主演女優賞、第86回キネマ旬報ベスト・テンで第1位を獲得するなど、目覚ましい功績を残した。
個人的には、安藤が39回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞した映画『百円の恋』(2014)での魂の演技が忘れられない。撮影期間2週間の短期間で肉体改造をやってのけたという逸話もさることながら、恋に敗れ、ボクシングにのめり込んでいく心理描写がアツく、その熱にほだされて思わず謎の涙が流れてしまった。