変わらない透明感と内に秘めた芯の強さ
のん『キャスター』(TBS系)
11年ぶりにのんが民放ドラマに帰ってきた!日曜劇場『キャスター』(TBS系)第3話でのんは、iL細胞という万能細胞を発見するも、不正疑惑によって追い込まれていく研究者・篠宮楓を演じた。明言こそないものの、小保方晴子さんをモデルとしているのは明らかだ。
画面に映ったときに驚くのは、以前と変わらないのんの透明感と、強度を増したようにすら見える瞳の光。多くを語らない役どころながら、目の前で起こっている一件に対する緊張感と、真摯に向き合う誠実さ、そして内に秘めた芯の強さを佇まいから感じさせた。
だが、1話のみのゲスト出演とあって、彼女の魅力が存分に発揮されたかというと、やや物足りない感はあったかもしれない。「株を上げた」というよりは、改めて圧倒的な存在感を示したのん。11年という民放ドラマにおける空白期間は、31歳という彼女の年齢を考えるとあまりに長い。
今回、どういった経緯で出演が実現したのかはわかりかねるが、のんほどの俳優の民放復帰が、時代が変わったからという理由だけに集約されるのは悔しい。日曜劇場という伝統の枠に出演したことで他作品からのオファーも増えるかもしれないが、のんにはやりたいと思うことを、のびのびとやってほしいと願う。
(文・平良真咲)
【関連記事】
・春ドラマでもっとも株を上げた俳優は? 最高の演技で魅了する役者5選
・朝ドラ出演後、最も活躍している女優は? 国民的ヒロイン5選
・「出演ドラマにハズレがない」女優の代表格は? 演技派宝石5選
【了】