変幻自在・神出鬼没の大怪盗
怪盗キッド
演じるならこの人!
~道枝駿佑(なにわ男子)~
コナン(工藤新一)のライバルにして、世紀の大泥棒として作中に登場する謎の男・怪盗キッド。その正体は、青山剛昌先生の作品『まじっく快斗』(小学館)の主人公・黒羽快斗なのだが、その事実を知る者は一部しかいない。
白いスーツにハットという奇抜すぎる格好に加え、ハンググライダーで自在に空を飛び、老若男女問わずありとあらゆる人間に変装するなど、名探偵コナンに登場するキャラクターの中でも最も「実写化に向かない人間」だ。
そんな難キャラを演じられる若手俳優は本当に数少ない。そんな中で私が一番に推したいのが、なにわ男子の道枝駿佑だ。ドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系、2022)の5代目金田一を演じたことで世間の注目を一気に浴びた。
道枝の演技といえば、ドラマ『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系、2023)や映画『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)などの、王道の「陽」の役を思い浮かべるだろう。
しかし、私が道枝駿佑に衝撃を受けたのは2018年放送のドラマ『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(フジテレビ系)の5話にて表浮きは品行方正の好青年、しかしその裏では己の快楽のために動物殺傷、そして殺人を繰り返すサイコパス・岡崎直樹だ。2面性があり、非常に癖の強い「陰」の役だったのだが道枝は演じ、視聴者に衝撃を与えた。
「陽」と「陰」道枝ならば、コミカルとシリアスその両面を持ち合わせている怪盗キッドをも見事に演じてくれることだろう。