『ラピュタ』にひっそり現れる“あの愛されキャラ”の影
『天空の城ラピュタ』に『風の谷のナウシカ』の“キツネリス”が登場?
【注目ポイント】
スタジオジブリの代表作として知られる『風の谷のナウシカ』(1984)と『天空の城ラピュタ』(1986)。一見まったく異なる世界観を持つこの2作品には、実は共通するキャラクターがひっそりと登場しているのをご存じだろうか?
その存在とは「キツネリス」。ナウシカの肩に乗る愛らしい生き物“テト”と同じ種族とされるキャラクターが、『ラピュタ』にも登場している。
キツネリスは、キツネのような顔立ちにリスのような長い尾を持ち、全身は黄色い体毛に茶色の縞模様。目は緑色に輝いている。『ナウシカ』ではナウシカと心を通わせる存在として登場し、彼女の優しさや自然との共存を象徴している。
そしてこのキツネリス、なんと『ラピュタ』の終盤、天空に浮かぶラピュタの庭園でロボット兵のそばを駆け回る小動物としても登場しているのだ。短いカットの中にさりげなく映り込んでおり、見逃してしまう人も多いかもしれない。しかし、その姿や模様から間違いなくテトと同じ種族と考えられるだろう。
このような細かい演出から、両作品がどこかでつながっているのでは?という想像をかき立てられるのもジブリ作品の醍醐味。実際に『ナウシカ』の巨神兵と『ラピュタ』のロボット兵のデザインにも類似点があり、宮崎駿監督の中で一つの世界観が緩やかに連続しているようにも感じる。
何気ない一瞬にこそ、物語の深みが宿るジブリ作品。奥深さを象徴するトリビアとして、ぜひ『ラピュタ』を観る際は、あの小さな生き物にも注目してみてほしい。