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本家への仁義を欠いた罪深いパクリ映画
クライマックスの茶番劇に注目

〇本家『トゥーム・レイダー』(2001)
×パクリ『トゥーム・ソルジャー』(2008)


出展:Amazon

監督:ニール・A・ウェントワース
脚本:ニール・A・ウェントワース
出演:エリック・チゾム、サラ・レイビー、マシュー・ブラウン、ナタリー・フランツ、ブロック・アンドリュース

【作品内容】

ある森で古代遺跡の発掘調査が行われる。すると「冥王ハデスの霊廟」が発見された。それは天地創造以前に存在したデーモンを封じ込めたといわれる代物だ。しばらくすると、調査スタッフとの連絡が途絶えはじめる。伝説の霊廟にまつわる謎をヒロインが解き明かすアクションアドベンチャー。

【注目ポイント】

本家の映画トゥームレイダーは日本国内でも興行収入27億円のヒットを記録したGetty Images

こちらもジャケット画像がまず似ているのだが、注目したいのは、ゲーム版『トゥーム・レイダー』のメインビジュアル(主人公の顔半分が隠れている画像)に寄せているのである。主演女優はアンジェリーナ・ジョリーンとは似ても似つかないため、“ジャケ騙し”をするには、ゲーム版の方が都合がよかったということであろう。

ストーリーはというと、遺跡調査チームが、発掘しているときに誤って、デーモンを目覚めさせてまい、調査チームは行方不明になってしまう。そのチームの一員の姉が主人公である。

そして、傭兵部隊と共に弟を助けに行くわけだが、緊張感がまったくなく、まるでピクニックをしてるようにしか見えない。途中で、フォークダンスやジェンカを踊ったりする始末なのである。

しかし、ピクニックを楽しんでいる時に、デーモンの襲撃に合う。そして、拳銃やマシンガンでこれでもかとガンガン応戦するのだが、散々撃った後に、「こいつ、銃が効かないのか!?」と、主人公たちが宣う。早くわかれよ!っつー話だ。

さらに、デーモンは人間を殺す時も丁寧に内蔵だけを取り出して、周囲に見せびらかしたりするような意味不明の行動を取る。挙句の果ては味方の中にデーモン側の悪者がいた…という、「よせばいいのに」と言う他ない、無駄な大どんでん返しを用意したところも、頭を抱えるポイントだ。

しかも、エンディングでは、主人公が監禁され、悪者たちが『これからも、もっと悪いことをしちゃうぜ!』と、ニヤリとし、終焉。なんじゃ、そりゃ! バッドエンド云々いう前に、この映画自体が、パクリ映画の仁義を欠いたような最悪な内容なのであることは間違いない。

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