泣けるはずのエンディングを容赦なく編集

劇場版『名探偵コナン』シリーズ

『名探偵コナン』公式Instagramより
『名探偵コナン』公式Instagramより

【作品内容】

 黒ずくめの組織により体を幼児化された高校生探偵・工藤新一が、江戸川コナンと名乗り、数々の難事件を解決しながら黒ずくめの組織を追う。

【注目ポイント】

 金曜ロードショーでは、一部のジブリ作品が放送される際、必ずエンディング映像や主題歌が最後まで流されており、作品の余韻を大切にする演出が多くの視聴者から支持されている。

 一方で、『名探偵コナン』をはじめとする多くの映画は、放送時間の都合などでエンディングがカットされることが少なくない。これはコナンだけに限らず、他の映画作品でもよく見られる現象だ。

 コナン映画は、事件解決後に流れる主題歌やエンドロール、その後日談的な映像まで含めて作品として完成している。キャラクターたちのその後が描かれるラストシーンや主題歌の余韻がファンの心に深く残るからこそ、劇場版は特別だと感じる人も多い。しかし、金曜ロードショーでは高速エンドロールやカットなど容赦ない編集が行われ、「金ローの名探偵コナンのダメなところはエンディングをちゃんと流してくれないとこ」という声も挙がるほどだ。

 特に話題になったのは『純黒の悪夢』(2016)や『ハロウィンの花嫁』(2022)。ファンの間で“エンディングで泣ける”と評される名シーンが放送ではごっそり削られ、放送直後のSNSでは「なんでエンディングカットしてあるんだよ金ロー!!!」「金ローのエンディングまるまるカットにショックを受けてる」といった不満が爆発した。

 エンディングまで含めて完成するコナン映画。確かに放送時間の都合や編成の事情があるのは理解できるが、一部のジブリ作品がエンディングまで流されている以上、なぜコナンはこの扱いを受けるのか、納得できないファンが多いのも当然と言える。

【著者プロフィール:阿部早苗】

仙台在住の元エンタメニュース記者。これまで洋画専門サイトやGYAOトレンドニュースなど映画を中心とした記事を執筆。他にも、東日本大震災に関する記事や福祉関連の記事など幅広い分野で執筆経験を積む。ジャンルを問わず年間300本以上の映画を鑑賞するほどの映画愛好家。

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【了】

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