命をかけて託した、未来を生き抜くための炎の教え
煉獄杏寿郎「心を燃やせ」
炎柱・煉獄杏寿郎は、まっすぐな信念と圧倒的な正義感で、炭治郎たちに多大な影響を与えた剣士である。「心を燃やせ」という言葉は、煉獄の生き様そのものだ。
無限列車を操っていた下弦の壱・魘夢を倒すも、突如現れた上弦の参・猗窩座との激闘で深手を負ってしまう。最後の最後まであきらめずに猗窩座を追い詰めるが、逃げられてしまった。
杏寿郎は自身の死期を悟り、炭治郎たちを集めたときに語る言葉がこのセリフである。
「胸を張って生きろ 己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと 心を燃やせ 歯を食いしばって前を向け 君が足を止めて蹲っても時間の流れは止まってくれない共に寄り添って悲しんではくれない」
それは、自らの死に直面する炭治郎たちが絶望に沈むことを見越した上での言葉だった。杏寿郎は知っていた。彼らが再び立ち上がるためには、心に炎を灯す力強い教えが必要だということを。
「心を燃やせ」。その言葉は、杏寿郎が命を懸けて遺した炎のように、これからも炭治郎たちを、そして観る者の心を燃え立たせ続けるだろう。