現代技術で再現された“幻の花”

実際に開発された青い彼岸花

『鬼滅の刃』
ufotable公式Instagramより

 平安時代に、鬼舞辻無惨を鬼にした薬に含まれていた青い彼岸花。無惨はその後1000年以上、青い彼岸花を探したが見つけられなかった。

 実は、青い彼岸花は自然界には存在しない。彼岸花には、赤、白、黄色があるが、青い色素は持ち合わせていない。しかも、日本の彼岸花は三倍体という珍しい特性を持っている。

 三倍体は、染色体のセットが3つあることで、自ら種子を残すことができない。そのため、仮に突然変異で、青い彼岸花ができたとしても増えることが非常に難しいのだ。

 しかし、現実の世界において、青い彼岸花を最新の技術を用いて完成させた人がいる。といってもプリザーブドフラワー技術を活用したもので、実際に青い彼岸花が咲いたわけではない。生花を特殊な保存液につけて、青色の色素を加えたのだ。

 この画像がSNSで出回り、ついに無惨の夢が実現したという話題を集めた。完成したのは『鬼滅の刃』の漫画が完結した後であるが、最終話で描かれた現代で青い彼岸花が見つかった描写があり、見事にリンクしていた。

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!