恐ろしい怪談と噂が絶えない韓国最恐の心霊スポット

韓国・昆池岩精神病院『コンジアム』（2018）

監督：チョン・ボムシク
脚本：チョン・ボムシク、パク・サンミン
出演：ウィ・ハジュン、パク・ジヒョン、オ・アヨン、ムン・イェウォン、パク・ソンフン、ユ・ジェユン、イ・スンウク

【作品内容】

　配信目的で廃病院に潜入した若者たちが、不可解な現象に次々と呑み込まれていく韓国発POVホラー。

【注目ポイント】

　韓国・京畿道広州市に実在するコンジアム精神病院は、国内有数の心霊スポットとして知られている。1990年代に突如閉鎖され、医療器具や病院設備がそのまま放置された異様な光景が、数々の怪談を生んだ。

「院長が失踪した」「患者が集団死した」といった真偽不明の噂に加え、訪問者からは「病室から呻き声が聞こえた」「カメラに白い影が映った」といった体験談も後を絶たない。

　劇中で描かれる“402号室”や不可解な物音の演出は、現地で報告されている実際の怪現象と重なり、フィクションと現実の境界を曖昧にしている。地元では「触れてはならない場所」として恐れられ、夜になると建物全体が黒い塊のように闇に沈み、近づくだけで息苦しさを覚えるという証言もある。

　封鎖後も取り壊されることなく荒廃が進み、内部の壁には落書きやお札が混在。映画は配信文化と現代怪談を融合させた作りだが、昼間でも暗く湿った廊下や止まった時間のような空気感など、現地に漂う不気味さは映像を超えて迫ってくる。