自然体の教師像で生む安心感とほのかなときめき
堀田真由『僕達はまだその星の校則を知らない』(フジテレビ系)
堀田真由演じる教師の幸田珠々には不思議なリアリティを感じる。『僕達はまだその星の校則を知らない』では、3年桜組の担任教師を務め、主人公である白鳥健治(磯村勇斗)のサポート役を任されている。
堀田は、芸能界――いや、人間界でも屈指の整った顔立ちを誇るが、不思議なことに“どこにでもいそうな教師”としての佇まいを見事に作り上げている。それは容姿ではなく、丁寧な言葉遣いや生徒一人ひとりへの真摯な向き合い方といった所作に焦点を当てることで、大人としての落ち着きと、教師としての輪郭を鮮明に浮かび上がらせているからではないだろうか。
だからといって、全くキュートさを失っているわけでもない。第5話で幸田は、白鳥になにか特別な感情を抱いていることを自覚し始める。そのときの堀田の顔はわかりやすく表現しているわけではないものの、確実に白鳥に魅入られていることを示していた。
真面目な顔も、一人でふふっと笑みをこぼすシーンも、そしてぐっと白鳥を見つめる表情もすべてが示唆的で、思わず目が引きつけられ、堀田の新たな魅力を見つけることができた気がした。