善逸が編み出した唯一無二の技

獪岳との戦い

　善逸にとって1番の試練であり、向き合わなければいけない過去は無限城で描かれる。育てのじいちゃんから雷の呼吸を引き継いだのは、善逸だけでなく兄弟子・獪岳がいた。

　雷の呼吸・壱の型しか使えない善逸と壱の型だけが使えない獪岳。力の限界を感じた獪岳は、隊士ではなく鬼になってしまう。そして、じいちゃんは弟子から鬼が生まれたことの責任を取って自害してしまった。

　その知らせを受けた善逸は「やるべきことと　やらなくちゃいけないことがはっきりした」として、覚悟を決める。

　そして、落とされた無限城で上弦の陸となった獪岳と再会する。

　正反対の性質を持つ善逸と獪岳。しかし、善逸は獪岳のことを兄弟子として尊敬し、特別に思っていた。でも、その気持ちと決別し、苦難の末に編み出したオリジナルの技「雷の呼吸・漆の型　火雷神」で獪岳を見事に退治する。

　この技は獪岳と肩を並べるために行った努力の結晶である。また、獪岳との戦いでは今までと異なり、起きたまま倒している。善逸の成長と覚悟がよく伝わる名勝負であった。

【著者プロフィール：小室新一】
埼玉県出身。映画や旅行、建築などのジャンルで主に執筆活動をしているライター。学生時代から演劇の道へ進み、映画や舞台などに出演。現在は、映画の魅力を多くの人に届ける活動をしている。特に好きなジャンルは、SFアクションやミステリー作品。“今日は残りの人生、最初の日”をモットーに、素直な感情を執筆。

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