『女王陛下の007』(1969)
「急ぐ必要はない、僕らにはいくらでも時間があるんだから」
ボンド映画の名台詞と言えば、洗練されたセンスで気品のあるギャグのようなものが多い。しかし映画『女王陛下の007』には、ボンドはファンを悲しみに誘う悲劇的な名セリフがある。
最愛の人と結婚したばかりのボンドは、これから始まる結婚生活に心踊らせ、希望に溢れた様子でこのセリフを放つのだが、その直後、世界征服を狙う悪の天才エルンスト・ブロフェルドによる車上荒らしで彼女はあっさりと殺されてしまうのだ。
その後ボンドはこのセリフを繰り返すが、そのシーンはシリーズ中でも非常に悲しい場面の1つとなっている。