野良猫との出会いをきっかけに再起を果たすホームレスを描いた感動作
『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(2016)
原題:A Street Cat Named Bob
原作:ジェームズ・ボーエン
監督:ロジャー・スポティスウッド
脚本:ティム・ジョン、マリア・ネイション
出演:ルーク・トレッダウェイ、ルタ・ゲドミンタス、ジョアンヌ・フロガット、アンソニー・ヘッド、キャロライン・グッドール、ベス・ゴダード
【作品内容】
ロンドンでプロのミュージシャンを目指すジェームズは、夢破れてドラッグに依存し、ホームレスとして生活を送っていた。そんな彼のもとにある日、足をケガした一匹の野良猫が迷い込むのだが…。
【注目ポイント】
本作は、ホームレスとなったミュージシャンが一匹の野良猫との出会いから再生していく姿を描き、世界的ベストセラーとなったノンフィクション『ボブという名のストリート・キャット』の実写化。
監督は映画『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』のロジャー・スポティスウッドで、ジェームズ役は映画『タイタンの戦い』のルーク・トレッダウェイが演じる。
本作の一番の注目は、本物のボブが出演していることだろう。ハイタッチをするシーンでも、主演のトレッダウェイに負けず劣らず自然な演技を見せている。
また、実話を基にしているだけあり、ドラッグによる影響の描写にも注目。特にジェームズがドラッグから立ち直る姿は、実に生々しく描かれている。
なお、ボブは2020年に死去。彼がもたらしたものの大きさを改めて噛み締めたい。