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あまりの暗さに当時は受け入れられず連載終了
実写映画は34億円超えの大ヒット

『どろろ』(2007年)

妻夫木聡
妻夫木聡Getty Images
原作:手塚治虫
監督:塩田明彦
脚本:NAKA雅MURA、塩田明彦
出演:妻夫木聡、柴咲コウ、瑛太、原田美枝子、中井貴一、土屋アンナ

【作品内容】

青年・百鬼丸は、身体の四十八カ所を魔物に奪われており、その欠けた箇所を義肢で補いながら魔物を退治し、奪われた体を取り戻す旅を続けていた。

女泥棒のどろろは、百鬼丸の左腕に仕込まれた妖刀に興味を持ち、やがて一緒に旅をするようになる。魔物を倒すことで明らかになっていく百鬼丸の過去と、どろろの使命。失われた身体と心を取り戻すため、2人の旅は続く。

【注目ポイント】

手塚治虫のカルト作を、製作費20億円を投じて実写映画化。身体的欠損がモチーフとなっているため、手塚治虫作品ながらメジャーでは語られることが少なかったという『どろろ』。

1969年にはアニメ版が放送されているが、モノクロであることや、描写、言葉づかいなど現代で放送するにはそぐわない表現があるとされ、再放送も稀な封印作となっていた。

そんないわくつきの作品を実写映画化するというだけで気合いが入っているが、まさかの大予算でメジャー配給。百鬼丸に妻夫木聡、どろろは柴咲コウ、多宝丸は瑛太で、主題歌はMr.Childrenと、ドラマ『オレンジデイズ』の布陣が勢ぞろいするという、誰も予想してなかった展開に。

ニュージーランドでロケをしたという美術や、魔物のデザインにも力が入っているが、アクション描写もこだわっており、アクション監督にチン・シウトン、そしてアクション指導に下村勇二を招聘したことで立ち回りがグッと本格的に。

原作とは改変部分も多く、特にどろろが最初から女性として登場することについてはファンから指摘されること多かったが、こうでもしないと映画化できなかったのかと思うと許せる範囲。

公開時は大ヒットしており、第2作目、3作目の製作もアナウンスされていたが、いまだに実現していない。

(文・高梨猛)

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