元祖のファンも納得の演技
一気に注目を浴びるきっかけとなった作品
『セーラー服と機関銃 -卒業-』(2016)
上映時間:118分
監督:前田弘二
原作:赤川次郎
脚本:高田亮
キャスト:橋本環奈、長谷川博己、安藤政信、大野拓朗、宇野祥平、古舘寛治、鶴見辰吾、榎木孝明、伊武雅刀、武田鉄矢
【作品内容】
18歳の少女・星泉(橋本環奈)は弱小ヤクザ・目高組の組長だった。組が解散してからは、カフェを切り盛りしながら平穏な毎日を過ごしていた。ところがある日、詐欺に巻き込まれた友人の相談を受けたことから、彼女の周囲に再び不穏な空気が漂いはじめる。
1981年に製作・公開され、社会現象を巻き起こした薬師丸ひろ子主演の大ヒット映画『セーラー服と機関銃』のその後を描いた赤川次郎の小説を、『婚前特急』の前田弘二監督で実写映画化。脚本は『そこのみにて光輝く』の高田亮が執筆した。
【注目ポイント】
オリジナルの『セーラー服と機関銃』といえば、アイドル戦国時代ともいえる1980年代を代表する一本。当時、若干17歳であった薬師丸ひろ子ははまり役であり、伸びやかな歌声が特徴的な主題歌も相まって、邦画史上に残るパフォーマンスをスクリーンに刻みつけた。
ほとんど神話と言っていい、星泉=薬師丸ひろ子というイメージを崩すのは誰であっても困難だろう。橋本環奈にとって本作が映画初主演であり、多大な不安があったに違いない。
しかしそのプレッシャーをものともしない堂々とした演技を魅せ、アップデートされた『セーラー服と機関銃』を生み出したのだ。その中でも機関銃を乱射したあとの「カ・イ・カ・ン」の名セリフは元祖をしっかりと受け継いでいる。
主題歌「セーラー服と機関銃」も彼女が歌い上げ大きな反響となった。前田弘二監督は先見の明があったのか、この見事なキャスティングによって、橋本環奈が国民的女優への階段を駆け上げる道を作った。
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